3階からダイブ編2

 

救出

しばらくして目が覚めると何処かに挟まっていた。なんか狭い所の隙間で右側を下にして横になっていた。地面はヘドロみたいだ。しかし、何故だか声が出ない!大変な事になっているのはわかる。普通人がしない映画みたいな体験?だが、このまま死んでいく危機。自分がしっかりしなくてはいけない状態。映画みたいな事はまず起きないという事。とりあえず唸る事が出来る。唸るが雨音に消されている。意味が無いような気がするが信じて唸っていた。
気が付くともう諦めていた。身を何かにまかせていた。すると、誰か人の声がする。出来るだけ大きな蚊の鳴く声で唸る。事務のKさんが見付けてくれた。Hもいる。
K:「お前誰だ?」
I:「ICHIZOUだ。」
K:「うちにそんな患者はいない!お前誰!?」
I:「!?・・・だからICHIZOU・・・だから・・・」
K:「は〜?」
H:「職員のICHIZOUだよ!」
K:「おーお前ICHIZOUかぁ」
I:「うん(さっきから言っているのに)」
こんな、やり取りがあった。仲の良い積もりだったKさんの中でICHIZOUの位置がこんなに低いものだとは思わなかったが(笑)地獄で仏にあったようとはこの事だった。ヘドロの中から手を差し出し救いを求めるがKさんに突き飛ばされる。汚いし怖い!だって。なんだそりゃ〜。
 

治療

Kさんは汚いからと我が足を掴んでいる。Hは上半身を受け持ち細い路地を通り救出。しかし、痛い!!全身が悲鳴を上げている。車椅子に乗せられホッとするが痛みが減らない。Hに訴えると右太ももの付け根が20cmほどパックリと切れている事が判明し廊下で麻酔無しで縫われる。呑んでいるから麻酔は効かないだろうって試してほしかった。痛かったー。叫んで暴れたね。
その後、病室でホッとして一眠り。
 
まだまだ続くよ!この話!!次の日のお楽しみ。